2014年8月12日火曜日

三田登と共に市政を考える会⑭

~八千代市が「財政リスク回避戦略」を発表~
新川ハコモノ事業の見直しを除外した「戦略」は間違っている!
去る7月28日に、八千代市は「将来的な歳入不足などの財政難や公共施設更新問題などに対処するための施策」などとして、「財政リスク回避戦略2014キックオフ~持続可能な市政運営のための立て直し戦略」と称して(秋葉氏は大のサッカー好きで「キックオフ」という言葉を好んで使用する)いわば市財政の緊急事態宣言を発表しました。

新聞報道などによれば、秋葉市長は「2015年度には約35億円の歳出超過。基金残高不足が慢性化しており、財政の立て直しが必要」として、具体的には「2カ年計画で事業仕分けや、特別職給与・議員報酬の引き下げ」などを行なうと発表しています。

財政の立て直しは急務であり、歴代市長が放置してきた重要問題を取り組むという一点においては評価できると思います。しかし、問題なのは中味です。不要不急の新川ハコモノ4事業が財政に重く圧しかかっている事実に反して、「戦略」の項目から除外しているのは本末転倒としかいいようがありません。「戦略」は、公共施設、補助金、人件費など9項目の対策が謳われていますが、いずれも市民などに失政のシワ寄せを強いるものであるならば容認できません。

公共施設の再編問題については、過日に発表された「八千代市公共施設再編に係る有識者会議」の提言(早い話が、市民に不便があっても既存公共施設と土地はなるべく売却して金を工面しろ。という内容)に沿って実施するために、「公共施設再編検討・検証委員会」が有識者3名と公募の市民4名で設置され、6月30日に第1回会議が行われ、限定数の市民アンケートを実施するとのこと。今後、この他にもワークショップなどが実施されるかもしれせんが、いずれにしても「市民参加と合意」は言葉だけで、アリバイ作りに利用されることでしょう。

新川ハコモノの4事業のうち、最初の1つである「農業交流センター」が無用の空箱であることは、この1年間の営業成績が明らかにしています。すぐさま廃止して他用途に転用するべきです。ペデストリアンデッキの建設も不要です。ほぼ完成している総合グラウンドは別としても、図書館、市民ギャラリーは建設見直しが可能ではないでしょうか。支払い済み分や違約金などが発生しても、需要不足と今後に予想される巨額の税金の流出を考えればメリットは十分にあります。

秋葉市長は、本来の約束であった「新川ハコモノ」の見直しを含めた財政立て直し戦略を実現し、議会の同意を得るための尽力が求められているのです。そのときにこそ、喪失した「市民派市長」としてのアイデンティティーを取り戻すための道筋が見えてくるのではないでしょうか。

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