2013年10月15日火曜日

不肖・三田登がモノ申す!②

やっぱり危なすぎる「秘密保護法案」
かつて民主党が辛うじて政権を維持していた頃、お腹が痛くて政権を放り投げた安倍氏が「政権復帰に意欲」との報道があった時「悪い冗談」と思った。しかし、民主党が勝手にこけて冗談は現実になった。

子供の頃、家庭教師だった平沢勝栄氏によく定規で叩かれたほど勉強が苦手だった普三少年の、祖父・岸信介への歪んだ憧憬が今日の国家主義者を形成させたように思われてならない。

さて、再起を果たした安倍氏は、「戦後、最も危ない首相」と言っていいだろう。氏の悲願である改憲・軍隊創設、そして日本の軍国主義化へ突き進もうとしている。そのための法的整備の一環として「集団的自衛権の行使」を目的とした「秘密保護法」がある。

政府は去る9月17日に「特定秘密保護法案」のパブリックコメントを通常の半分の15日間で打ち切ってしまった。極めて例外的措置だ。また、安倍首相が設置した有識者懇談会が再開し「憲法解釈を見直す」ことが確認されたが、メンバー全員が改憲論者だ。これに対して東京新聞は「憲法解釈見直しありき」と1面で批判している。日弁連は「異常に短い」と批判し、日本ペンクラブも反対の意見書を発表している。また、「9条の会」の呼びかけ人も「『戦争する国』づくりに反対する国民の声を」とするアピールを宣言した。

同法案による「秘密」の対象は、国の安全保障に関係する「軍事」「外交」「特定有害活動の防止」「テロ活動の防止」とされているが、対象となるかどうかの基準は「どうにでも拡大解釈できる」ほど曖昧であり、諮意的に「秘密だ」と言えば「秘密」になる。そして対象者は罰せられ、国民の知る権利は形骸化する。安倍政権は、恰好だけつけようとしている公明党に配慮して「知る権利を明記する方針を決めた」と公表したが、運用基準が曖昧でアリバイ作りなのは明らかだ。

これは、やっぱり危なすぎる話だ。その先にあるのは「いつか来た道」だ。関西方面でチンピラ・ファシストがいきがっているのとは訳が違う。経済的には消費税を始めとした増税と福祉切りすて、TPPによって、国民の生活苦は増幅してゆく。政治的には強権政治下で国民の基本的な権利さえ奪おうとしている。これこそがアベノミクスの正体だ。自らを「右翼の軍国主義者」と称して居直った宰相を呑気に「アベちゃん」などと呼んでいる場合ではない。

先日、某反原発運動家がメールを発信してきた「このままでは原発も『秘密』になる」と。まさにそうだ。こんな危なすぎる法案と、こんな危なすぎる政治家は国民の力で打ち砕かなければならない。

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