2013年9月23日月曜日

不肖・三田登がモノ申す!①

東京オリンピック・パラリンピックで「おもてなし」はできない
去る9月8日のIOC委員による投票の結果、2020年大会は東京に決定した。招致レースでの日本招致決定へのポイントはインフラ整備より、「国民の支持」そして「原発事故による放射能汚染問題」がポイントだったはずだ。政府は選手とともにタレントを起用して「おもてなし」などとアピールして評価を得たという。

 しかし、本当に問題なく「おもてなし」できるのか。安倍首相はIOC総会での「福島第1原発の汚染水問題」について「状況は完全にコントロールされている」とアピールして胸を張った。しかし、事実は逆だ。原発事故現場は未だまともに入ることもできない制御不能な状態が続いている。気象庁気象研究所が「毎日、計600億ベクレルのセシウム137とストロンチウム90が港湾外に放出されている」とIAEAの科学フォーラムで報告した。毎日、大量の汚染水が海に流れ、地下に入り込んでいるのだ。当初、期待されていた「アルプス」という放射性物質除去装置は機能せず停止してしまっている。  

そもそも、あの東電でさえも「コントロールできていない」と言っている。世界に嘘を発信した安倍首相の政治責任は極めて大きいはずだが、大マスコミは殆ど問題にしていない。アベノミクスが所詮は大借金によるもので、国民に恩恵はなく、何本の矢を射ても、ただ国民に膨大な負担を強いるだけの愚策であることも指摘せずに政府の情報をたれ流ししている。また、民主党を始めとした無力な野党も重大な責任があることは言うまでもない。

 昔ほどの経済効果が期待できない東京オリンピック・パラリンピックのために巨額の税金を使うなら、いまだに避難所生活に苦しんでいる方々への生活支援を強化し、いつの間にかカジを切りかえた「原発推進」から脱原発政策を推し進めることのほうが先だ。「おもてなし」の相手を、はき違えているのは明白だ。

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